李朝 白磁鳥面水滴

李朝後期に焼かれた白磁の水滴です。
肩が少し張った丸みを帯びた胴、その上面の中央には鳥面と思われる顔が装飾されます。
鳥面の鼻筋が通り鋭いくちばしにつながり、目が呉須で青く色付けされます。
鳥面の上の穴から水を入れ、くちばしから水を注ぎます。
釉薬は温かみのある色調で全体に細かな貫入が入り、貫入に着いた色のムラが良い雰囲気です。
底は深さのある碁笥底のようになり、内面にも釉薬が施されます。
やや怪異な表情ですが、どこか見続けてしまう不思議な魅力的な水滴です。

目立つ瑕疵（キズ）はございません。全体的にしっとりとした光沢があり良い状態です。