清代 仿汝窯 青磁透彫獣足香炉

清朝に景徳鎮窯で作られた青磁の香炉。
「仿汝窯」と呼ばれ、この時代には汝窯を称賛し模した陶磁器が景徳鎮窯で作られました。
そもそもの汝窯は「雨過天青」とも言われる雨上がりの水分を含んだような空の淡い水色で、仿汝釉はその汝窯よりも水色が強く鮮やかで目の覚めるような発色です。
乳白をしたマットな表面は汝窯と似た特徴を持ち、やや薄めに均一に掛けることで胎土が透立体感をつけます。
胴は円筒状で口は盤状に広がり、下部には獣面の足が３点付けられ、それを支えるための針目跡が３点残ります。
蓋は碗を返したような形状で、透彫がされ、頂部には葉の意匠のつまみがあります。
この透彫と葉の内側の穴より香の煙が立ち上ります。
蓋の重なる無釉部分から見えるように、作陶が丁寧で綺麗に角を立てて作られ、歪みもほぼなく均整です。
清代の完成された作陶技術に仿汝釉ならではの釉薬が合わさる美しい香炉です。

目立つ瑕疵（キズ）はございません。全体に光沢があり綺麗な状態で、実用も十分にしていただけます。