李朝 分院染付寿字草花文瓶
李朝 分院染付寿字草花文瓶
時代 : 朝鮮・李氏朝鮮(1392年 - 1897年)後期 / 18-19世紀
Size : 高13.7cm 幅9.4cm
李氏朝鮮時代後期に焼かれた白磁青花の瓶。
李朝では白磁は官窯でのみ作られ、王朝で使用する陶磁器を製作していた官窯にBunwon窯がございました。
そこで作られていた白磁を「Bunwon Ware」と呼ぶようになります。
最高級の白磁でしっかりと厚みのあるで重量があり、内側はろくろ目を残し、外側の表面は滑らかな仕上がりです。
口縁部は均一に作られ多少外側に膨らませます。
全体にやや青みがかった半透明の釉が掛けられ、胴面に「寿」の字と草花文が描かれます。
この品の模様は呉須がふんだんに使われており、漢字と草花文の実線は青が濃く、薄い青色で内側を色付けされています。
青花に使う藍色の顔料の「呉須」は中国からの輸入頼りの貴重品で、実は白磁は無地のものが多く作られていました。
これほど豪勢に呉須使われることは大変珍しいものです。
高台脇にも1本の線文を描くことで、丸みの中に直線的な印象を持たせ、凛とした品の良さが出ております。
草花文や動物が描かれることが多い分院の中で、漢字の「寿」も描かれることは大変珍しく、とても貴重な品です。
寿字は漢字発祥の中国で「老いるまでの長い年月」を意味し、最上の喜ばしい文字とされます。
目立つ瑕疵(キズ)はございません。表面の一部に多少のカセがありますが、全体にしっとりとした光沢があり綺麗な状態です。
※状態、部位などの専門用語はこちらのページをご参考ください。
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