高麗青磁雲龍鳳文高足碗
高麗青磁雲龍鳳文高足碗
時代 : 朝鮮・高麗時代(918年 - 1392年)/ 12-13世紀
Size : 高9.4cm 幅11.1cm
高麗に焼かれた青磁高足碗。
広口の碗形で、細長く高い足がついた器形です。
中国の元時代に流行し、この形が伝わり各地の窯で作られました。
馬上杯とも言われ馬上で飲茶や飲酒をするために片手で持ちやすい形状にしたとされます。
しかし、近年の研究では飲酒や喫茶をはじめ茶菓子を置く器や、遊牧民族の習慣と関連していた祭器として用いられとも言われています。
高麗時代に伝わり13世紀以降に作られるようになります。
見込みや胴、脚にかけて白黒象嵌により様々な模様が施されます。
見込みには中央に菊花文、その周りを如意頭文が一周し、その上を雲の間を泳ぐように力強い意匠の龍が施されます。
外側には口縁下に雷文、胴には4羽の鳳凰が舞い、尾が煌めくように白黒象嵌され優美です。
龍は王朝の模様、鳳凰は吉祥文であり、位の高い人が使われていたものです。
全体にやや黄色みがかった灰青色の青磁釉は貫入も少なくしっとりとした落ち着いております。
厚く作られた足の底には3点の大きめの石目跡を残します。
形の歪みが多い高麗青磁の中でも、全体的に歪みが少なく均整が取れている逸品です。
目立つ瑕疵(キズ)はありませんが、釉面のところどころに擦れはござます。表面は多少カセていますが、良好な光沢がございます。
※状態、部位などの専門用語はこちらのページをご参考ください。
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