瀬戸 黄天目平茶碗
瀬戸 黄天目平茶碗
時代 : 日本・安土桃山時代(1573 - 1603年)/ 16世紀
Size : 高4.9cm 幅14.8cm
桃山時代に焼かれた瀬戸焼の天目茶碗
高台の作りや釉薬の掛けかたから、瀬戸窯の一つであり現在の岐阜県土岐市にあった下石窯(おろしがま)の品です。
緩やかな頭巾高台で側面が高台脇にかけて少し内側に入ります。
内底も少し盛り上がり、胴は緩やかに弧を描きながら腹部が広がり、上辺で立ち上がり口縁部は少し端反りします。
口は一部が内側に曲げられ、正円ではなく楕円気味です。
全体に背が低い茶碗は自体は中世無釉陶器の山茶碗からあり、後に平天目と呼ばれるようになります。
平茶碗は口が広くお茶が冷めやすいため夏の茶湯に適した茶碗と言われます。
全体にかけられた黄釉は灰釉を主成分とし、鉄も微量に含んでおります。
そのため窯変現象により、建窯の禾目天目のような縦筋の線条紋がうっすらとでており、鉄による黒色の釉溜まりは艶やかに輝きます。
この黒色の釉溜まりはは盛り上がった内底の周りにはフレア状に、外面は段差に沿ってぐるりと一周現れ、景色を作ります。
外面の黄釉が施されない箇所には、別の光沢の少ない茶釉が薄く施され、白い土は高台内の一部だけ露胎しています。
この茶釉は水分の浸透や焼成時の破損を避けるためのものと考えられます。
茶釉をかけた後に黄釉を掛けており、境界の一部は混ざることで異なる景色を見せます。
外面茶釉には施釉の際の陶工の指跡、畳付きには石を置いて焼いた跡が3箇所残ります。
瑕疵(キズ)も数箇所ございますが、露胎部に施釉する作りなどは遺例が少なく資料的な価値の高い一品です。
口縁部に2箇所ホツ(小さな欠け)があります。口縁部の金の直しは一部剥がれており、ホツと段差がございます。また口縁部に、もう1箇所、亀裂もしくは欠けを接着した箇所がございます。写真で分かりづらい場合はお気軽にお問い合わせください。
全体的にしっとりとした光沢があり良い状態です。
※状態、部位などの専門用語はこちらのページをご参考ください。
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