南宋官窯 青磁小梅瓶

南宋官窯で焼かれた青磁の瓶です。
腰は細くくびれ、胴から肩にかけて丸く張り、口が窄まる形状は「梅瓶（めいぴん）」と呼ばれます。
この形は北宋の初期に創案され酒器として使用され、清代になってから名付けられました。
梅瓶は高さ18cm〜25cm程度のものが多く、この梅瓶は16cm程度のやや小さく小梅瓶と呼ばれます。
小梅瓶は儀式などで使う祭器としての酒器として用いられたものと考えられ、小さいからこそ価値が高いものとされています。
南宋官窯の祭器のため、胎の厚みは均一で高台はとても薄くシャープ、ゆがみもないとても精細な作りです。
全体には高台内まで全体に、丁寧に灰色の強い緑青色の釉薬が厚め釉薬が掛けられ、美しい粒状感とくっきりとした貫入が細かく入ります。
他の梅瓶に比べて口が長く特徴的で、スリムな印象で釉薬の色味も相まってとても洗礼された雰囲気を感じます。
祭器として作られた神秘性を感じさせる品で、酒器としてはもちろん一輪挿しとして映える逸品です。

目立つ瑕疵（キズ）はございません。全体に光沢があり綺麗な状態です。