清代 仿汝釉玉壺春瓶

清代に景徳鎮窯で作られた青磁の瓶。
明代から清代において景徳鎮にて宋代の五大窯を賞賛し、陶磁器を模倣したと言われております。
仿汝釉は北宋の汝窯の青磁の特に釉薬を再現したもので、特に釉薬に注力をしております。
汝窯の釉薬は「雨過天青」とも言われる雨上がりの水分を含んだような淡い水色が強いのが特徴的。
仿汝釉はそれを模しておりますが、汝窯よりもやや水色が強く鮮やかな印象を持つ現代的な色合いです。
ガラス質の少ないマットな表面は汝窯と似た特徴を持ちます。
作陶は汝窯そのものというわけではなく、清朝の高い技術を用いており、高台や口縁部はとても精巧で胎土が透けるほど丁寧で、高台内に針目跡を残し、綺麗に全体に釉薬が施されます。
口がお酒を注ぎやすいように広がっており、頸は細くくびれ、胴がまるくぷっくりと広がります。
中国ではお酒に「春」と名前を付けることが多かったことから玉壺春瓶と呼ばれます。

目立つ瑕疵はございません。表面の一部に多少のカセがございますが、全体的に良好な光沢があり良い状態です。